Peep's murmur : 03

ハラグロ日記
2001/10/05

 その昔、某音楽誌に連載されていた「成二郎の腹黒日記」というのをご存じの方、いらっしゃいますでしょうか?
 当時ブリザードというHRバンドのヴォーカルだった下村成二郎様のエッセイで、全編通じて、じゃないけど、随所に「山口弁」が盛り込まれ、さらにそれに対して針で突いたような小さな「ルビ」により解説(漢字まで使用)がふってあった。とてもおかしくて、実をいうと我が家にはスクラップまで存在する(あはははは まいったか)。
 成二郎様の出身地。実はPeepと一緒。ほぼ毎日ご実家の前を通る。当然話す言葉も一緒(のはず。お会いしたことないけど)。

 Peepはたった4年間ではあるけれど、京都で生活した。当初、何が困ったって、周囲が全員「漫才師」に見える。関西弁(こうやってひとくくりにすると、関西の人に反論されるけど。京都弁、大阪弁と言えと)のせいで。しかしほんの数ヶ月後には「なんでやねん!」とツッコミを入れてたくらいだから、思ったより順応は早かった。

 かといって「山口弁」が消えたわけではない。別に山口弁を「恥ずかしいから使わない」んじゃなくて「どうせ通じないから使わない」ようにはしていた。ほとんど外国語の感覚。でも、思うに、方言というのは意識せずに出てしまうから「方言」なのである。表面上関西弁を使っていても、特に「単語」の部分で相手を黙らせてしまうことが多々あった。
 つい最近、友達(東京人)に「Peepの山口弁って聞いたことないな」と言われた。そう???出てると思うけど。ただ、やっぱり相手が「東京の人」だから、通じなかったら困るしというのは頭にあるかもしれない。

 ほいじゃけぇそう思うんかしれんけど、かっちゅぅて通じんかっていちいち説明するのもえらいし、べつに標準語(=通じる言葉)話せんわけじゃないし、ほいでえぇじゃ。

 意味はわかると思うが....(その東京人が見たら何て言うだろう。ちょっと怖い。)
 ただ、関西での経験然り、単語の部分になると本当に通じないものがあるらしい。「へり」とかね。

 以前、東京の民間企業に出向した知り合いの県庁マンが、やはり山口弁を「通じないから使わない」ようにしていたらしい。が、ある日前々から問題のあった部下が、またしても自分の失敗を同僚に押しつけようとしたのにカッとしてつい、
「おまえ、そりゃ、めんめのばっちぃや!!」と、怒鳴ったらしい。部内は水を打ったように静かになったが、それがその剣幕によるものか、はたまた通じなくてポカンとしただけなのかは不明。
 意味が知りたい方はBBSまでどうぞ。

 最後に、一人称について。以前大阪の人に「山口って女の子でも「わし」って言うの?」と訊かれた。言いませんて。男性でも、ある程度年配の方ならともかく、使う人のほうがめずらしい。
 しかし。「わし」を使う、同年代〜それ以下の男性に対して、Peepはそれだけで好感(「惚れる」わけじゃない)を持ってしまう。なんか、飾り気なくてホノボノする....と思いませんこと?(私だけか?)


おまけ/大石さん(元JUSTY-NASTY)の「大阪弁講座」も良かったなぁ....。




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