薔薇船 (ハヤカワ文庫) 2003/12/31
収録作品:鬼灯/ロマンス/薔薇船/首/夏祭り/彼方へ 全6編
 『ロマンス』は以前別の短編集でも読んでますが、とても好きな作品のひとつ。悲しいけれど。"主人公"よりも、"紳士"よりも、今 目の前の現実に締め付けられながらも寄り添う"紳士の本当の妻"が悲しい。
 ノスタルジア  (双葉文庫)
 読む本たまってるしー(爆)、しばらく買わんとこー と思っていたのに (なら本屋に寄るなという気もする) 表紙に惹かれて、つい....(笑)。中盤まで読んで、「あ、コレ(表紙)が"クマ"かぁー」(序盤で気づかないトコが私である)。....もちろん肝心なのは内容なんですが(^^;)、タイトルどおりです。どうあがいても届かないもの/それをかりそめにでも手にいれるということは、幸せなんだろうか。いったん穴の底に突き落とされて....私なら「ほっといてくれ」だろうな。完全に救い出してくれるのならともかく、中途半端に差し伸べられた手なら。そんな手、要らない。それほど強くはないから。....主人公・繭子はその「手」を受け入れてしまった人。本人が望むかどうかに関わらず....いや、その「手」がどういう「手」かなんて、分かるのは受け入れてしまった後なんだろうな....。
 恋  
 かなりの長編ですが、一気に読んでしまった....大作ですねぇ〜....。ため息しか出ないんですけど(汗)。●●賞がどのくらいスゴイかとか、正直言って全然解りません(爆)。が、この作品、今まで読んだ小池作品の中でも、群を抜いて迫力があります。一見「男」「女」という枠を超えた"恋"がテーマのように見えなくもないけれども、根底に流れてるのは、やはり男と女の"恋"。「運命の日」直前の主人公の心情、わかるような気がする....。
 ひぐらし荘の女主人  (集英社文庫)
収録作品:ひぐらし荘の女主人/花ざかりの家/彼なりの美学 全3編
 いや、ワタシがアホなんですけどね。....全部読んだことのある作品でした(大汗) んでもってよく見ると、『短編セレクション/官能篇』。 ....やられた(-_-;) 新刊だもんで、なんの躊躇いもなく買ってしまった。うー。 でもまぁおもしろいので許す(^^;) 一押しは 歯の浮きそうな じゃなくて 聞いてる方が耳が浮きそうな台詞大爆発の(笑) 『彼なりの美学』 ですな。
 唐沢家の四本の百合  (徳間文庫) 
 久々に読んだ小池作品。内容自体....舞台設定には「?」とか思ったけど、登場人物それぞれの心の描き方は「さすがやー」と面白かった。が、本のオビとか裏に書いてあった紹介文が(内容を読む前には大抵読まないようにしてる。)「恐怖におとしいれ」とか「驚愕の結末」とかあって、オイオイ、全然ちゃうやん(笑)とツッコミを入れたくなる。サスペンスものじゃないと思うけどなぁ....。主人公2名よりも、勢津子の生き方が好きです。私は。
 倒錯の庭  (集英社文庫)
収録作品:倒錯の庭/約束 他 全4編
 「約束」小池作品の中でいちばん好きといってもいい。これだけは友達にも「読んで」と勧める。何も説明しない。読んで(笑)。
 ナルキッソスの鏡  (集英社文庫)
 長編。あうー、この主人公がどうしても某ミュージシャンに見える。最初の方でそう感じてしまって、読み終わるまでPeepの頭の中ではその人が主人公を演じ続けてた。誰かを言って先入観をもたれると困るので言わない。あうー。
 記憶の隠れ家  (講談社文庫)
収録作品:刺繍の家/野ざらしの家 他 全6編
 「家」をキーワードにした6作品。かなり怖い。
 水無月の墓  (新潮文庫)
収録作品:足/夜顔 他 全8編
 怖いんだけど、同時に悲しい短編集。
 やさしい夜の殺意  (中公文庫)
収録作品:やさしい夜の殺意/チルチルの丘 他 全5編
 紹介に「サスペンス・ミステリー」とあるけど、「チルチルの丘」なんかはも〜切ない。「約束」的で。
 会いたかった人 (祥伝社)
収録作品:会いたかった人/木陰の墓 他 全6編
 イヤな人がいっぱい出てくる。
 危険な食卓 (集英社文庫)
収録作品:天使の棲む家/鍵老人 他 全8編
 こっちは「一筋縄ではいかない善人」がいっぱい。